
カフェや喫茶店、飲食店の美味しい紅茶のいれ方のセブンルール・7「濃さを整え、注ぐ」
美味しい紅茶のいれ方セブンルール1~6までを実践すれば、美味しい紅茶はできたも同然。しかしながら、最後の最後「注ぎ方」に気を配らないと、イマイチな紅茶になる恐れがあります。
なお、「6」の蒸らしを店側で行い茶葉を濾して別のティーポットに移し替えて提供する場合は、このポイントはクリアされています。以下は関係ありませんからスルーしてください。
茶葉をティーポットに残す場合は、重要なポイントです。見落とさないようにしてください。
- キッチンなどで蒸らし時間をおき、茶葉を抜き紅茶を仕上げ、お客様に提供する
- キッチンなどで蒸らし時間をおき、客席で一杯目の紅茶を注ぐ。茶葉は入れたまま
- 湯を注いだらすぐに客席に。客席を蒸らし時間をおき、お客様が紅茶を注ぐ
「2」の場合の重要ポイント。「3」も必要ですが、お客様任せになるため現実的には難しい。
ティーポットの中は、上部が薄く、下部が濃い
蒸らし終わったティーポットの中は、上部が薄く、下部が濃くなっています。
そのまま注ぐと「一杯目は薄く」「二杯目は濃過ぎる」紅茶になります。実は、「一杯目も二杯目も丁度よい濃さで飲んでいない」残念な紅茶になっているのです。
折角、正しいいれ方をしたのに、注ぐ直前までは美味しい紅茶だったのに、注ぎ方だけでもったいことをしているのです。
解決策
軽~く混ぜて濃さを均一にする。たったこれだけ。
蒸らし終わったら、スプーンで底のほうから「上下に混ぜるイメージで」ティーポットの中を軽~く1~2回混ぜ、ティーポットの中の紅茶の濃さを均一にしてから注いでください。
こうすれば、一杯目は丁度よい濃さになり、茶葉が残った二杯目は濃くなりますが、何もしないで注いだ時のように「濃過ぎて苦くて飲めない」なんてことはありません。湯で割るかミルクティーにすれば美味しく飲むことができます。
実は、「二杯目が濃過ぎる」のは、混ぜないで注ぐことも原因になっているのです。
茶葉を濾して別のティーポットに移し替える場合は、移し替える時に濃さが整うため混ぜなくても大丈夫です。
混ぜ方
混ぜ方の作法とか型とか儀式などはありません。
正しいいれ方で紅茶をいれれば、美味しい紅茶ができています。それでも、ポットの中の紅茶には濃さの差がある(濃さが均等になっていない)。軽く混ぜることで紅茶の濃さが整い美味しくなるのです。
上下の濃さを整えたいので、横にクルクル混ぜるのではなく、上下に混ぜるイメージで混ぜてください。強く混ぜる、回数をたくさん混ぜると渋みが出過ぎるので要注意。2回くらいで十分です。
ポットを揺らしたり、回したりして混ぜようとする人がいますが、ポットを揺らすと“不要な渋み”が出やすいから、ポットを揺らして濃さを整えるのはおすすめしません。
このポイントは、お店よりも家庭のほうが重要になるポイントだと思います。紅茶のいれ方や提供の仕方が決まれば、やることも決まります。家庭と違って「忘れてしまう」「うっかり!」などがないと思うからです。
そして、そもそもカフェにおすすめの「キッチンなどで蒸らし時間をおき、茶葉を抜き紅茶を仕上げ、お客様に提供する方法」の場合、やらなくても大丈夫だからです。