BLOG

ブログ

美味しい紅茶のいれ方5「汲み立ての水を沸かし、沸き立ての湯を使う」

カフェや喫茶店、飲食店に紅茶専門店ティークラブがおすすめする『美味しい紅茶のいれ方のセブンルール』。ルール5「汲み立ての水を沸かし、沸き立ての湯を使う」を紹介します。

お店で美味しい紅茶をいれようした時に “実際に行うとなると” 最も難しいのが「汲み立ての水を沸かし、沸き立ての湯を使う」ではないでしょうか。

その一方で、家庭では汲み立ての水の沸かし立ての湯を使うのは容易です。

茶葉の質を除いた場合、「湯の沸かし方」が家庭に比べ劣ることが多く、お店の紅茶がイマイチだと思われる原因になりやすいポイントです。

汲み立ての水を沸かし、沸き立ての湯を使うには時間がかかる

「汲み立ての水を沸かし、沸き立ての湯を使う」は誰にでもできる簡単なことです。美味しい紅茶のいれ方のセブンルールの中で最も簡単なことなのかもしれません。

しかしながら、「飲食店で、オーダーごとに、汲み立ての水を沸かし、沸き立ての湯で紅茶をいれる」のは時間がかかります。これが、簡単なことなのに実践できない原因になっています。

中には「そんなことできるわけがない!」という人もいます。その一方で、工夫をする人もいます。何がお客様を横ばせるためのかは人それぞれですね。

スピードは重要

カフェや喫茶店にとって、スピードはとっても大事です。「100点の味だけど時間がかかる」と「80点だけど早い」を比べたら、早いほうがよいこともあると思います。

もちろん、早ければいいってものでもありませんよね。早いのはいいけど、味が二の次だとしたら、どうでしょう…。スピードはプロに求められるスキルではないでしょうか。遅くてもいいのなら、忙しくない時なら、誰でもそれなりにできますからね。

基本通りにベストないれ方をするお店もあります。絶対に無理ということはないはずです。

正解があるわけではありませんから「基本通りにやるか」「次善策を考えるか」。ベストか?ベターか?。お店のコンセプトやターゲットによって考えていただくしかありません。

ここから先はベストなこと+アルファーをお話しします。コンセプトやターゲット、お店の状況などに応じてご自分で調整をしてください。

汲み立ての水を沸かす

汲み立ての水とは、水道の蛇口から汲んだ水。水道から出た新しい水ということです。

蛇口から汲んだ水でも「汲み置きしてはNG」です。5分10分くらい置くのは問題ありませんが、一晩などの時間が経った水はよろしくありません。また、沸かした湯をやかんに入れたままにしておくのもよろしくないです。

理想は、「紅茶をいれる時に水を汲み、すぐに沸かす」です。

カフェや喫茶店、飲食店の美味しい紅茶のいれ方のセブンルール

浄水器に関して

浄水器を普段から使っているかたは、そのままお使いください。日頃、浄水器を使っていないかたは、紅茶のためにわざわざ浄水器を買う必要はありません。普通に飲んで美味しいと思う水を使えば問題ありません。

浄水器によっては「シンプルな浄水」以外の「アルカリイオン水」や「還元水」など、水の種類がある場合があります。その場合はどれがよいのかは言い切れません。ご自分で試してもらうしかないですね。水を飲んで美味しいかの判断ではなく、紅茶をいれて美味しい紅茶が抽出できる水を使ってください。

沸き立ての湯を使う

汲み立ての水を沸かし、沸き立ての湯を使う。ピークに沸騰したら、すぐに注いでください。

湯気が少々出たくらいでは沸騰していません。シュンシュンと勢いよく湯気が出るまで沸かしてください。

ピークまで沸いたら、すぐに注ぐ。

ただそれだけです。コツもなにもありません。

「沸騰直前を使う」とか「数分間沸かし続ける」とか、煩わしいことはしなくていいです。

カフェや喫茶店、飲食店の美味しい紅茶のいれ方のセブンルール

カフェや喫茶店、飲食店の美味しい紅茶のいれ方のセブンルール

湯は普通に注げばOK。高くから注ぐ必要なし

湯を高くから注ぐ必要はありません。注ぎやすい位置から注いでください。

また、湯は勢いよく注がなくてもいいし、丁寧に注がなくてもいいです。普通に注げばOKです。飲食店の人は食べないかもしれませんが、「カップ麺に湯を注ぐ」そんなイメージです。

沸騰するタイミング合わせて、ティーポットに茶葉を入れて用意しておく。沸いたら注ぐ。それだけです。湯の注ぎ方で紅茶の味は変わりません。

カフェや喫茶店、飲食店の美味しい紅茶のいれ方のセブンルール

“紅茶がぬるい”

味もさることながら、お店の紅茶の対する不満として聞いたり見たりするのが「紅茶がぬるい」です。私も何度か体験したことがあります。カフェや喫茶店の紅茶がぬるいのは多くの人がNGポイントとしていると感じます。

理由は、ピークまで沸いた沸かし立ての湯を使っていないことだと考えられます。

汲み立ての水の沸かし立てを使う工夫

「汲み立ての水の沸かし立ての湯」ということは、ずーっと沸かしぱなしの湯はNG。一度沸いた湯を再沸騰、ましてや何度も沸かすのはアウトです。

とはいえ、

オーダーごとに水を汲み直して沸かすのは時間がかかる。

そこで、ベターな対策を紹介します。

ただし、基本をベストな方法をやっている方もいらっしゃいます。無理だと決めつけるのはあなたの考え方にすぎません。

例えば
・お客様が来たら、水を汲み湯を沸かす。
・紅茶を飲むタイミングやオーダーしそうを予測して、水を汲み湯を沸かす。
こんなことをやって時短をしているのです。

紅茶のオーダーがなかったら湯は使わないのですが、ロスとか言わないんです。タイミングを外しても空回りしたとか思わないんですね。まあ、こんなポジティブな人、お客様ファーストな人ばかりではないでしょう。

差し水をして沸かす

一度沸かした湯を時間が経ってから、もう一度沸かした湯は美味しい紅茶には適しません。微妙な差ではありますが、汲み立ての水の沸かし立てに比べると劣ります。

とはいえ、湯を捨て、水を汲み、一から沸かすのは時間がかかります。そこで、差し水をすることをおすすめします。

残った湯に新しい水を足して沸かすのです。ティーポット1つ分でもよいので、新鮮な水を足してください。汲み立ての水を沸かした時に近くなり、湯が沸くまでの時間も短縮できます。

ただし、沸かしてから時間が経った場合は、新しい水を汲み直し、沸かしてください。決まりがあるわけではありませんが、湯が冷めている場合や1時間以上経った場合は、湯を捨て水を汲み直したほうがよいでしょう。

忙しいお店のほうがやりやすい

忙しいお店は紅茶を頻繁にいれるでしょうから、必然的に新しい水を次々に足すことになります。すると、汲み立ての水を沸かすのに近い状態になります。そして、頻繁に沸かすから、湯がいつも温かい。新しい水を足して沸かし直せば時間がかかりません。

実は、忙しいお店ほど問題なくできるのです。

頭で考えるだけだと「忙しいからできない」となりますが、逆です。ものすごーく忙しいお店で紅茶はごくたまにしか出ないのなら「紅茶は必要なのか?」という感じですね。

忙しくない店や紅茶がたまにしか出ないお店は、沸かした湯は冷めるし、湯も古くなるから、毎回汲み立ての水を沸かさないといけなくなる可能性があります。

また、忙しいお店は多少時間がかかっても「忙しいからしょうがないね」と思ってもらえる可能性があります。対して、忙しくないお店や時間帯の場合は、遅いと「遅い!」「忙しくないのに何で遅いの?」となるでしょう。

紅茶がたまにしか出ない店や忙しくないお店は工夫や配慮が必要になります。

カフェ・喫茶店・飲食店の美味しい紅茶のいれ方のセブンルール

関連記事一覧