ミルクティーのいれ方・カフェ用
“おいしい紅茶を出したい”とお考えのカフェや飲食店におすすめなミルクティー(Tea with Milk)のいれ方で「ありがちなものより美味しく、他店との差別化できる方法と提供の仕方」を紹介します。
プロのミルクティーのポイント
- 茶葉が最重要
- 濃い紅茶+たっぷりミルク
- 紅茶のいれ方にプロのテクニックや技術の差はなく「基本を守れるか、否か」で決まる
- コンセプトやお店の状況に応じて微調整する
ミルクティーのいれ方・カフェ用
【材料と道具】一人分(1ポット=ティーカップ2~3杯分)
- 茶葉・・・6g~8g
- 湯・・・300cc
- 牛乳・・・100cc前後
- 蒸らし時間・・・アッサム・ディンブラ・ウバ・キーマン・アールグレイ・キャラメル=3分 ※ダージリンは不向き
- ガラス製ティーポット300cc用 ※紅茶を作る用
- 陶器などのポット ※茶葉を濾して移し替える用or紅茶を作る用
- ティーメジャーorティースプーンorデジタル秤 ※茶葉の計量用
- 茶漉し ※紅茶を移し替える場合
- ティーカップ・スプーン・ミルクポット・シュガーなど
ミルクティーの手順※ストレートティーと同じ
- 汲み立ての新鮮な水を沸かす
- ティーポットに茶葉を入れ、湯を注ぎ、蒸らす
- お客様に提供する方法
汲み立ての新鮮な水を沸かす
水道の蛇口から出た汲み立ての新鮮な水を沸かします。浄水器の使用はOK。ペットボトルの水や汲み置きの水は不向きです。
大きな泡がボコボコできるまでしっかりと沸騰させましょう。
ティーポットに茶葉を入れ、湯を注ぎ、蒸らす
1.温めたティーポットに茶葉を入れる
【茶葉の分量】ミルクティーの場合 6g~8g ※ストレートティーの1.5~2倍の茶葉を使う
ティーメジャー or ティースプーン or デジタル秤で量る
2.沸き立ての熱湯を注ぎます。沸かしぱなしの湯は不向きです。
【湯量の分量】300cc
ティーポットの8分目くらいまで湯を注ぐ or デジタル秤で量る
3.蓋をして蒸らす
【蒸らし時間】3分が目安。
ミルクティーをお客様に提供する方法
- 茶葉を漉し提供する:カフェや飲食店にはこの方法がおすすめ
- 茶葉を入れて提供する1:紅茶専門店や紅茶カフェなら「茶葉6gにすれば」可。2杯目がかなり濃くなることを考慮する
- 茶葉を入れて提供する2:茶葉を増やすミルクティーには不向き
茶葉を漉し提供する
- 蒸らし時間が終わったら、しっかりと温めた別のティーポットに茶葉を濾しながら移し替える
- お客様の目の前で、スタッフが一杯目を注ぐ
- 二杯目はお客様が注ぐが濃くならない
このページの茶葉を増やし紅茶にするミルクティーをお出しする場合は、「茶葉を濾して提供する」をおすすめします。茶葉を増やして濃い紅茶を作っているため茶葉を残すと2杯目がとても濃くなるからです。
カフェで紅茶で差別化したい、美味しいミルクティーを出したいと思う方には、この方法をおすすめします。
茶葉を入れて提供する1
蒸らし時間を置き、一杯目はスタッフが注ぐ方法
- 蒸らす時間より30秒くらい前になったら、ティーポットの中を軽く2回くらい混ぜ、紅茶の濃さを整えてから客席に持っていく
- お客様の目の前で、スタッフが一杯目を注ぐ
- 茶葉を入れたティーポットをテーブルに残す
- 二杯目はお客様が注ぐ。紅茶は濃くなる
通向きのやり方になります。ご自身が紅茶に詳しくない方はやめたほうがよいでしょう。
茶葉を入れて提供する2※おすすめしません
湯を注いですぐに提供する方法
- 湯を注いだら、すぐに客席に運ぶ。客席で蒸らす(抽出する)
- お客様が時間を見計らって一杯目を注ぐ
- 二杯目もお客様が注ぐ。紅茶は濃くなる
この方法の場合、一杯目も二杯目もベストな状態で飲めない可能性が高いです。一杯目をベストな状態で作ったとしても通常の紅茶よりも濃い紅茶になりますから、馴染みのないお客様は戸惑うはずです。ストレートティーの場合は、手が回らないお店は「湯を注いですぐに提供する方法」この方法もアリと言いましたが、紅茶を濃くするミルクティーはやめたほうがよいでしょう。
茶葉を入れて提供する2「湯を注いですぐに提供する方法」にされる場合は、ストレートティーと同じ濃さの紅茶にミルクを添えるミルクティーがよいでしょう。
ありがちなミルクティーより美味しく、他店との差別化できるポイント
濃い紅茶+たっぷりミルク
一般的なミルクティーは、「普通の濃さのストレートティー+少ないミルク」です。悪くはないけど、よくもないのです。軽めの茶葉を使ったら水っぽく感じます。
ほんのり温かいミルク
ミルクは、30~40℃程度温める。人肌~風呂くらいが目安。沸かすのはNGです。
紅茶の書籍やネット上の意見には「ミルクは温めない」という考えが多いのですが、当店のレシピはミルクをたっぷり加えるため、ミルクが冷たいと紅茶が冷めてしまいます。
20年以上にわたり行っている延べ5000人以上が参加した紅茶教室や専門学校の授業などで何度も何度も実験しています。
【事実】『濃い紅茶+温かいミルクたっぷりのミルクティー』をほとんどの人が美味しいと言いいました。教科書通りともいえる『普通の濃さの紅茶+冷たいミルク少量のミルクティー』のほうが美味しいと言った人はいません。
「濃い紅茶+温かいミルクたっぷりのミルクティー」は、ほとんどの店でやっていません。だから、差別化になると考えることもできるし、他と違うことをやることに不安を感じる人もいるでしょう。絶対的な正解はありませんから、何を正解とするかはあなた次第です。
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