飲食店でストレートティーを提供する場合、いれ方（抽出）の途中までは同じですが、お客様への提供の仕方で３つの方法が考えられます。

カフェ飲食店でストレートティーを提供する３つの方法

1. 茶葉を濾し、紅茶を移し替える
2. 茶葉をティーポットに残す方法１
3. 茶葉をティーポットに残す方法２

今回は「２」の【茶葉をティーポットに残す方法：１】を詳しく紹介します。

カフェ飲食店でストレートティーを提供する３つの方法「２」茶葉をティーポットに残す方法：１

【材料と道具】一人分（1ポット＝ティーカップ2杯分）

• 茶葉・・・4g～5g
• 湯・・・300cc（ティーカップ2杯分）
• 蒸らし時間・・・アッサム・ディンブラ・ウバ・アールグレイ・キャラメル＝3分
  キーマン＝3～4分
  ダージリン＝4～5分

• 紅茶を抽出するティーポット　※ガラスや陶器など
• 茶葉を量る道具　※ティーメジャーorティースプーンorデジタル秤
• ティーカップ・スプーン・シュガーなど、お客様が紅茶を飲むために使うもの

説明ではガラス製ティーポットを使っていますが、この方法は陶器のティーポットがおすすめ。

カフェ飲食店でストレートティーを提供する３つの方法「２」茶葉をティーポットに残す方法：１の手順

1. 汲み立ての新鮮な水を沸かす
2. ティーポットに茶葉を入れ、湯を注ぎ、蒸らす
3. 茶葉を濾さないで客席に運び紅茶を注ぐ。茶葉を入れたティーポットを着席に置く

汲み立ての新鮮な水を沸かす

水道の蛇口から出た汲み立ての新鮮な水を沸かします。浄水器の使用はＯＫ。ペットボトルの水や汲み置きの水は不向きです。

大きな泡がボコボコできるまでしっかりと沸騰させましょう。

長い時間沸かしたままの湯・保温した湯は不向きです。

カフェの場合営業形態によっては、「汲み立ての水を沸かし、沸かしたての湯を使う」ことが難しい場合があると思います。その場合は、ベストではないけどベターな策を考えてもよいと思います。紅茶のいれ方としてはベストではないけど、お客様にとってはベストな方法を考えてください。

【湯を沸かす道具】

やかん　◎
電気ケトル　〇
コーヒーポット　△
鍋　△
全ての道具で蓋をして沸かす

ティーポットに茶葉を入れ、湯を注ぎ、蒸らす

1. 茶葉を計量する
2. ティーポットを温める
3. 沸き立ての湯を注ぐ
4. 茶葉に応じた蒸らし時間をおく

茶葉を計量する

【茶葉の分量】

ストレートティー　4g～5g

【量り方】

ティーメジャー（目分量）
ティースプーン（目分量）
デジタル秤（数値で正確に量る）

茶葉の細かい分量と量り方はお店で決めてください。

目分量でも秤を使っても構いませんが、正確に、ブレないように量りましょう。

ティーポットを温める

ティーポットに湯を注ぐ。ポットの中を湯を回し、ポットを温める。湯を捨てる。

湯は沸かす途中の湯・沸騰手前の湯で構わない。

沸き立ての湯を注ぐ

沸き立ての熱湯を注ぎます。

普通に注げばよい。高く注ぐ必要はまったくない。

【湯量の分量】

300cc

【量り方】

ティーポットの8～9分目くらいまで湯を注ぐ（目分量）
デジタル秤（数値で正確に量る）

陶器のティーポットを使う場合は、デジタル秤がおすすめ。目分量が分かりにくいからです。陶器のティーポットに目分量で湯を注ぐ場合は、目安を決めておく。

茶葉に応じた蒸らし時間をおく

湯を注いだらすぐに蓋をして蒸らす

【蒸らし時間】
アッサム・ディンブラ・ウバ・アールグレイ・キャラメル＝2分30秒
キーマン＝2分30秒～3分30秒
ダージリン＝3分30秒～4分30秒

※蒸らし時間は基本よりも30秒程度短くする。客席まで運ぶ時間があるからです。キーマン＝3分、ダージリン＝4分でよいでしょう。

茶葉を濾さないで客席に運び紅茶を注ぐ

1. ティーポットの中を軽く混ぜ、濃さを整える
2. 客席に運び、スタッフが一杯目の紅茶を注ぐ
   二杯目の紅茶が入ったティーポットを客席に置く
3. 二杯目はお客様が注ぐ

ティーポットの中を軽く混ぜ、濃さを整える

蒸らし時間が終わったら、蓋をあけティーポットの中を軽く２～３回混ぜる。紅茶の濃さを整える。

蒸らし終わったティーポットの中は、上部が薄く、下部が濃い。混ぜないで注ぐと上部の薄い紅茶が注がれる。一杯目は薄い紅茶、二杯目は濃すぎる紅茶になる。

折角正しく抽出したのに残念紅茶になる。

軽く混ぜ濃さを整えてから紅茶を注げば、一杯目は丁度よく、二杯目は濃すぎない。

濃さを整えるためなので軽く混ぜる。強く荒く混ぜない。

客席に運ぶ

厨房でティーカップに紅茶を注ぎ、客席に持って行くのではなく、客席で注ぐのをおすすめします。そのほうが運びやすい。ティーカップの紅茶は零れやすい。そして、注いだ時の香りがたつからです。

トレーにのせているのは写真が分かりやすいようにです。トレーで運んでも、手で運んでも構いません。

スタッフが一杯目の紅茶を注ぐ

客席に運び、スタッフが一杯目の紅茶を注ぎましょう。

二杯目の紅茶はお客様が注ぐ

一杯目の紅茶を注いだら、茶葉が入ったティーポットを客席に置く。二杯目の紅茶はお客様が注ぎます。

ティーポットの中に茶葉が残っているため二杯目の紅茶は濃くなります。

紅茶専門店・紅茶カフェは「茶葉をティーポットに残す方法：１」がおすすめ

紅茶専門店や紅茶カフェなど「紅茶通や紅茶にこだわりのあるお客様が多い」「紅茶大好きなお客様がターゲット」の場合は、茶葉をティーポットに残す方法「１」（このページのやり方）がおすすめです。

なぜなら、紅茶の通のお客様や紅茶大好きな人は、ティーポットに茶葉が入った状態で提供されるのを好むからです。

一杯目と二杯目の変化を楽しむ人や濃くなった二杯目を好む人が多いです。

とはいえ、紅茶好きを対象としても「茶葉をぬき、紅茶を移し替える方法」でも構いません。お店の方が自信を持って提供していれば全く問題はありません。

というか、紅茶大好きな客層が対象でしたら、「茶葉をぬき、紅茶を移し替える方法」「茶葉をティーポットに残す方法１」「茶葉をティーポットに残す方法２」どれにしても大丈夫です。

お客様が紅茶をよく知っているからです。

カフェ飲食店でストレートティーを提供する３つの方法

1. 茶葉を濾し、紅茶を移し替える
2. 茶葉をティーポットに残す方法１
3. 茶葉をティーポットに残す方法２