カフェや飲食店でミルクティーを提供する3つの方法
“美味しい”でお客様を喜ばせたいカフェや喫茶店、飲食店に紅茶専門店ティークラブがおすすめするミルクティーのいれ方~提供の仕方を紹介します。
※このサイトでは「ミルク」とは、牛乳を指します。ミルクティーは、紅茶(ストレートティー)+牛乳のことです。
カフェや飲食店でミルクティーを提供する3つの方法
1.濃い紅茶を作る・茶葉を濾して提供・たっぷりのミルクを添える/コクのあるミルクティー
2.ストレートティーの濃さの紅茶・茶葉を濾して提供・ミルクを添える/あっさりミルクティー
3.ストレートティーの濃さの紅茶・茶葉をティーポットに残して提供・ミルクを添える/一杯目はストレートティー・二杯目はミルクティーの提案も可
- 「1」の方法:あまり一般的ではない
- 「2」「3」の方法:一般的なやり方
カフェにおすすめ:1.茶葉2倍の濃い紅茶(茶葉を濾して提供)にたっぷりのミルクを添える:コクのあるミルクティー
濃い紅茶を作る・茶葉を濾して提供・たっぷりのミルクを添える方法
美味しい紅茶を提供したいお店、他との差別化を考えるお店は、この方法がおすすめです。ドリンクに力を入れているお店、スイーツやパンに力を入れているお店には特におすすめします。
このレシピのミルクティーは、コクがあり、味わい豊かで美味しいです。自画自賛ではなくて多くの方から喜びの声をきいています。「今まで飲んだミルクティーで一番美味しい」という声もたくさんいただきました。
紅茶通・紅茶マニアではなく「普通に紅茶好きな人」に喜ばれます。
このミルクティーのポイントを3つ紹介します。
- ストレートティーとミルクティーで紅茶のレシピをかえる
- ストレートティーとミルクティーで販売価格をかえる
- デメリット
ストレートティーとミルクティーで紅茶のレシピをかえる
・ミルクティーは茶葉を増やし紅茶を濃くする。茶葉を1.5倍~2倍にする。
ストレートティー茶葉4~5g
ミルクティー茶葉6~8g など
・たっぷりのミルクを添える
濃い紅茶にたっぷりのミルクを添えます。1ティーカップあたり40~50cc程度のミルクを添えましょう。
ストレートティーとミルクティーで販売価格をかえる
この方法の場合、メニュー表記でストレートティーとミルクティーを分けるのがよいでしょう。価格もかえてミルクティーのほうが高額になるように設定しましょう。
原価=販売価格ではありませんから、同じ価格でも構いません。同じでもよいのですが、価格をかえることで「ストレートティーとミルクティーの違いをお客様に意識してもらう」ことができます。「美味しいミルクティーを提供したい想い」も伝わりやすいでしょう。
また、無駄にミルクティーを頼むことを抑えることができます。「ストレートティーでもミルクティーでもいいんだけど、とりあえずミルクティーにしておこう」→結局ミルクは使わない。「同じ価格ならミルクとかレモンとか付いている方が得かも」のような方も中にはいらっしゃいます。そのような方はストレートティーをオーダーしていただきましょう。
単純にミルクと砂糖をプラスするから価格アップという店もあります。それはイマイチな発想だと私は思います。「原価=販売価格」はお客様目線になっていないからです。
このレシピは「紅茶そのものをミルクティー用にしている」ことがポイントです。原価が上がるのは事実ですが、美味しいミルクティーを提供するからストレートティーと価格をかえているのです。お客様には「牛乳代を加算している」と思われないようにしたいですね。お店の方の意識がそこにあると難しいでしょう。
デメリット
ストレートティーとミルクティーで紅茶のレシピをかえるのですから、お店の手間が増えます。大差ないと考えるか、難しいと考えるのかは、その人次第ですが、手間が増えるのは間違いありません。
このレシピのミルクティーは、コクがあり、味わい豊かで美味しいです。単独のミルクティーとして飲む、スイーツやパンにわせるのは、おすすめです。
その一方で、食後の一杯や食事と合わせるのは、やや濃いかなと思います。なので、レストランは次に紹介する「普通の濃さの紅茶にミルクを合わせるミルクティー」のほうがよいと思います。そもそも、食後の一杯なら、ミルクティーよりもストレートティーがよいのではないでしょうか。
ストレートティーの濃さの紅茶。茶葉を濾して提供。ミルクを添える方法
ストレートティーとミルクティーを同じレシピで紅茶を作ります。ミルクは1ティーカップあたり20~30cc程度添えましょう。たっぷりのミルクは添えません。
メニューでストレートティー・ミルクティーを分ける必要はありません。
オーダーを受けた時に、「ストレートか、ミルクか」を聞いてもいいですし、紅茶には必ずミルクを添えて提供し、お客様がストレートティー・ミルクティーを自由に飲むやり方でも構いません。
ストレートティーの濃さの紅茶。茶葉をティーポットに残して提供。ミルクを添える方法
ストレートティーの濃さの紅茶を提供する
1杯目はストレートティーにちょうどよい濃さで飲んでいただきます。
ティーポットに残った茶葉が残っていますから2杯目は濃くなります。
1杯目はストレートティーで飲み、濃くなった2杯目をミルクティーで飲んもらうという提案。または、お客様の好きに飲んでもらう方法ですね。
味が変わるのがよい、変化を楽しめるというポジティブな声があります。
紅茶通・紅茶マニアにはウケがいい
1杯目も2杯目もストレートティーで飲むお客様がいます。
1杯目も2杯目もミルクティーで飲むお客様がいます。
すべてのお客様がお店の提案「1杯目はストレートティー、2杯目をミルクティー」通りにしてくれるとは考えにくいですね。
1杯目も2杯目もストレートティーで飲むお客様は、1杯目は丁度よく、2杯目は濃い渋いと思うことが多いでしょう。
1杯目も2杯目もミルクティーで飲むお客様は、1杯目は軽め、2杯目が丁度よい思うことが多いはずです。
紅茶通ではなく、一般人の単なる紅茶好きな人はこのように思う人が多いです。
この方法は、気配りや接客力が必要になります。接客重視のお店、紅茶専門店や紅茶カフェにおすすめします。
実は、紅茶通紅茶マニアはこの方法を好む傾向にあります。
また、「1杯目はストレートティー、2杯目をミルクティー」を知識で伝えると「いいですねー!」という人が意外といるんですよね。ですが、実際に飲んでみると思いほか感動しない人が多い。知識先行で気に入る人が多い印象です。
とはいえ、お店目線で考えるとメリットもあります。
お客様まかせにする
この方法は、湯を注いですぐにお客様に提供し、お客様に自分で紅茶を注いで飲んでいただくことができます。
こうすると店側の手間が減ります。接客力が必要と言いましたが、逆に「お客様まかせ」にしてしまうこともできるのです。
ただし、お客様が紅茶に慣れていないと美味しく飲んでいただくことは難しいです。どのタイミングで紅茶を注げばよいのか分からないし、茶葉が残って濃くなった2杯目を嫌う人が多いからです。
以前は茶葉をいれたままにするお店が多かったのですが、茶葉入れたままにすることは嫌われることが多いです。ちなみに、当店の小売り用の紅茶を飲んでいる方でも、茶葉をティーポットに入れたままにすることを嫌う人は多いです。
味や接客を重視して欲しい小さなお店にはおすすめしませんが、このようなやり方もあります。
ティークラブでは、美味しい紅茶を提供して欲しい、紅茶通よりも普通の紅茶好きに喜んで欲しい、他と差別化ができるなどの理由で【濃い紅茶を作る・茶葉を濾して提供・たっぷりのミルクを添えるミルクティー】を推しますが、他の方法もアリです。お店のコンセプトや営業スタイルに合わせて考えてください。