アップルティーを作る「3つのポイント」
- コクがあるけど、癖や渋みが少ない茶葉を使う
- 香りが良く、甘みが強く、酸味が弱い、リンゴを使う
- 冷めないようにしっかり保温
コクがあるけど、癖や渋みが少ない茶葉を使う
フレッシュアップルティーの魅力は、リンゴの香りや甘さが紅茶に溶け込んだ味わいが楽しめることです。
そのためには、コクがあるけど、癖や渋みが少ない茶葉でいれた紅茶を使う必要があります。
なぜなら、紅茶にコクがないとリンゴの風味が紅茶を上回ってしまい「リンゴ風味の湯」になり、かといって、癖や渋みが強過ぎる紅茶を使うとリンゴの風味とぶつかってしまうからです。
コクがあり、癖や渋みが少ない「アッサムCTC」が最適です。
「アレンジティーには、あっさり癖がない紅茶」は当て嵌まりません。
「アレンジティーには、くせのないニルギリやディンブラを合わせると良い」と聞いたことがあるかもしれませんが、フレッシュアップルティーには適しません。というよりも、実は、多くのアレンジティーに当て嵌まりません。紅茶の風味が素材に負け、紅茶の風味が感じられなくなるからです。
香りが良く、甘みが強く、酸味が弱い、リンゴを使う
リンゴは品種改良が進んでいるので多種多様な銘柄があります。香りを嗅いだり、食べてみて、甘く香りが良く酸味が少ないものを選んでください。
特に、香りの好き嫌いは個人差が大きい。リンゴは思っている以上に多様な香りがありますから、いろいろ比べて好みの品種を見つけてください。
比較的手軽に手に入りポピュラー銘柄だと「王林」がおすすめ。
糖度の高い「フジ」や「陽光」「トキ」なども良いです。2016年の秋には「シナノスイート」がよかったです。「シナノゴールド」もよい。年によっても多少の差を感じるのでいろいろ試してみるのも面白いですよ。
また、見栄えは赤いリンゴのほうが良いのですが、アップルティーにした時には、香りが良く、甘くなるので、黄色いリンゴが意外とよいです。
よく質問されるのですが、「紅玉」は糖度は高いのですが、酸味も強いのでやや不向きです。酸味のあるアップルティーになり、紅茶の渋みが目立ちます。
勘の良い人は、気がついたかもしれませんが、リンゴの風味がそのままアップルティーの風味になると考えてもらって構いません。つまり、リンゴが甘ければ、アップルティーも甘い。リンゴが酸っぱいとアップルティーも酸っぱくなるということです。
冷めないようにしっかり保温
抽出後の茶葉を濾した紅茶にりんごを入れて、30分以上置き、香りと甘みをしっかりと紅茶に移すのが美味しさのポイントです。
10分くらい置けばリンゴの香りは移りますが、りんごの甘みは移りません。甘さまで楽しめるのがフレッシュアップルティーの魅力です。
30~40分くらい経つと香りと甘みの両方が紅茶に溶け込みます。すぐに飲みたいと思いますが、グッとこらえてください。
30分も置いて冷めないの?
30分以上も置くと言うと、冷めんじゃないかと心配になるかもしれませんが、ご安心ください。しっかり保温すれば『丁度良い温度』で飲むことができますから、ご心配なく。1時間くらいても問題ありません。
もちろん時間を長く置くと温度は多少下がります。保温すれば温度が下がらないわけではありませんが、熱々じゃない方が美味しいことに気付くとはず。実際に作り、飲んでみれば…。
ただし、保温を怠るとぬるくなりますからご注意ください。
また、量が少ないと冷めやすくなります。300cc用のティーポット1回分で作ったものや飲んで残ったものなど、量が少ない場合は冷めやすくなります。
ノリタケ・ファイン・ボーンチャイナティーポット&ティーコジーでもOK
ジャンピングティーポット&ティーウォーマーは、保温のためだけでなく“見栄え”が良いので、一つお持ちになると良いと思いますが、代用としてはノリタケ・ファイン・ボーンチャイナティーポットがおすすめ。
冷めないように、下にティーマットやタオルなどを敷き、“ティーコジーを二枚重ね”にするなどしてしっかりと保温してください。ウォーマーがなくてもノリタケ・ファイン・ボーンチャイナティーポットを使ってもちゃんと保温すれば、1時間前後置いても大丈夫です。
紅茶の本に載っている「茶葉とリンゴを一緒に抽出したアレンジティー」や「市販のフレーバーティーの人工的な香り」とは全く違う、ナチュラルなリンゴの風味と甘み、紅茶の味わいをお楽しみください。
作り方は、とってもシンプル。
適した材料と道具を使えば、誰でも失敗なくできますから、ぜひ作ってみてください。