あなたは、ミルクティーを飲む時「ミルクを先にティーカップに入れますか?」「紅茶を先にティーカップに入れますか?」
この話、知っている人は多いと思います。有名な話ですからね。
当店の考えを先に言うと『状況によるので、“どちら先が良い”と決めつけるのはナンセンス』だと思っています。
好きな紅茶を自分でいれる時は、紅茶の濃さや味が分かっているので『どちらが先でも問題ない』。
しかし、家族や友人がいれた紅茶やお店で飲む紅茶は濃さや味が分かりません。
まずはストレートで紅茶を飲んでみるのが自然ではないでしょうか?
紅茶の濃さや味が分からなければ、ミルクを入れる適量が分かりません。もしかしたら、ミルクが合わない紅茶かもしれません。
紅茶の味や濃さを確認してから、見合う量のミルクを入れたほうが美味しいミルクティーになります。故に『紅茶が先、ミルクが後』になります。
繰り返しますが、紅茶の味が確実にわかっている状況なら『ミルクが先でも紅茶が先でもOK』
紅茶の味が分かっていなければ『紅茶が先が自然』です。
そして、多くの人は、ティーカップに紅茶を注ぎ紅茶が完成。ストレートでも飲むもよし、ミルクを加えるのよし。と思っているのではないでしょうか。
マグカップならともかく、ティーカップにミルクを先にいれてから紅茶を注ぐのは、なんとなく違和感がある人が多いと思いますが、いかがでしょうか?
つまり『紅茶が先が自然』というのが当店の考えです。
こんなことを言うと「ミルクを後に入れるとミルクが変質しますよ!」という声が聞こえてきそうですね。
確かに、注ぎたての熱々の紅茶にミルクを注ぐとミルクが一瞬固まったように見えます。言われるように変質しているのかもしれません。
ですが、飲んだら気にならないんですよね。私は…。
「ミルクを先にいれたミルクティー」と「紅茶を先にいれたミルクティー」を飲み比べても、ミルクが先が絶対的に美味しいとは思えないんです。なんとなく違うような気がしなくもないんですが…くらいの感じ。
私が講師をしている専門学校の授業で、毎年この飲み比べをやりますが「ミルクが後は味が悪くなっている」と気が付く学生はいません。
もちろん、科学的根拠はとても重要。正しいこと言っている。
ですが、おうちで飲む紅茶なので、官能的判断(自分の舌で判断する)を優先しても良いのではないでしょうか。
そして、差があるといっても微差なので、ティーカップにミルクを先に注ぐ違和感を上回るほどではないと思っています。
なので、『紅茶が先』をおすすめしています。
「結論が出ました!」とか「英国王立なんちゃらが…」とか言ってるのは茶飲み話ですからね(笑)。
研究する人には何の問題もないのですが、この話を受けて「これが正解!」みたいなことを声高に言うのはナンセンスだと思います。
味覚ってそういう事だけで決まらないと思うのです。「好きな人と食べると美味しい」とか「アウトドアで食べると美味しい」のように…。
言っていることやっていることは、間違いじゃないし、悪いことではありません。
茶飲み話として話すのは大いに結構。
真に受けてもいいし、スルーしてもイイ…。
もちろん、研究するも自由。
あなたが情報によってではなく、自分の舌で確認して、ミルクが先のミルクティーが美味しいと思うのでしたらそのようにしてください。それが正解です。