美味しい紅茶って、どんな紅茶?
- 香りや味の要素の多い紅茶
- 飲む人が好きな紅茶
紅茶=茶葉ではなくて、抽出後の紅茶液を飲んで「美味しい紅茶」のお話しです。
香りや味の要素の多い紅茶
「香りと味の要素が多いもの」が美味しい紅茶。
人それぞれの好みとは、まったく別の話です。
もちろん、好みと美味しさは密接な関係にあります。他人がどれだけ「美味しい紅茶だ!」と言っても苦手なものは苦手です。逆に、自分が一番美味しいと思っている紅茶を他の人が苦手なこともあります。ですが、好みを最優先していたら「美味しい紅茶とは?」などという話は成り立ちません。単に好きな紅茶となってしまいます。
なので、人それぞれの好みは別の話として考える「美味しい紅茶とは?」香りと味の要素が多いものとなります。「質のよい紅茶=香りと味の要素が多いもの」と考えてもかまいません。
味や香りの要素とは
「香り」
香りや味の要素といっていますが、分かりやすいのは香りです。茶葉によっての差が大きく「紅茶の個性を表す一番の要素」になります。花の香り、ハーブの香り、果実の香り、蜜の香り、香ばしさ、甘い香り、濃厚さなどのさまざまなニュアンスを持っています。
「レモンの爽やかな香り」「香ばしい甘い香り」「白い花のような甘く爽やかな香り」「モルトウイスキーのような香り」など、複数の香りの要素のあるものが良質な紅茶です。
「味」
香りのニュアンス+茶葉本来のうまみやコクあるかがポイント。合わせてほどよい渋みも必要な要素になります。紅茶の渋みは、旨味の一部であり、甘みを引き立てる要素。えぐみや嫌な渋みはないほうがよいのですが、渋みがまったくないものが上質なわけではありません。
オレンジや桃、蜜、出汁など固有名詞に例えられるものもありますが、具体的に何の香りとか何の味などを表現する必要はありません。いろいろな香りや味を感じればよいのです。
世界三大銘茶
「インド・ダージリン」「スリランカ・ウバ」「中国・キーマン」を世界三大銘茶と言います。3つの紅茶ともに「香りや味の要素が多い」です。
柑橘、花、若草、ハーブ、香ばしさ、旨味の多さ、出汁のようなニュアンス、蜜…。繊細で複雑な香りや味があります。
世界三大銘茶と言われる理由は、希少性や価格、英国で人気が高いなどさまざまですが、シンプルに美味しいと思う人が多いからではないでしょうか。いくら有名でも、美味しくなければ高い人気を維持することはできないはずです。
香りや味の要素が多い世界三大銘茶が高い評価を得るように「美味しい紅茶は、香りや味の要素が多いもの」と考えてよいでしょう。
香りや味の要素が多い ≠ 飲みやすい
注意して欲しいのは、「単純に飲みやすい紅茶とは相反する」ことです。
香りや味の要素が多い紅茶は、特徴が強い。飲みにくいとは違いますが、軽くてスイスイ飲める紅茶ではありません。人によっては、香りが強い、味が濃いから飲みにくいと感じるはずです。
なので、「好き嫌いが分かれやすい」。前述の世界三大銘茶は代表的な例といえるでしょう。世界三大銘茶は、味や香りの要素が多く、美味しい。けれど、好き嫌いが分かれやすい。
無難な味のブレンドティーは飲みやすく誰にも嫌われない反面、大好きとは思われにくいです。
飲む人が好きな紅茶
紅茶は、嗜好品なので「飲んだ人が美味しいと感じるものが美味しい紅茶」と考えて問題ありません。
自分で飲む紅茶は、自分が好きならそれでよいのです。商品の価値や希少性、プロの評価、価格などは関係ありません。
前述で香りや味の要素が多いものが美味しい紅茶、質のよい紅茶といいましたが、好みを優先すればそんなことは関係ありません。
美味しい紅茶が好きな人。無難な紅茶が好きな人。
- 美味しい紅茶が好き・味や香りの要素が多い紅茶が好き
- 飲みやすく無難な紅茶が好き
最高級のダージリンや百人中90人が美味しいと言ったウバよりも、スーパーで売っている黄色いパッケージの紅茶のほうが美味しいと思う人がいるでしょう。飲み比べても、値段とか関係なくても「L社の紅茶が美味しい!」という人がいるはずです。
事実、紅茶の限らずコーヒーにしてもスペシャルティコーヒーの豆をプロが抽出したものを飲んでも「飲み慣れたスーパーのコーヒー豆をマシーンで淹れたほうが好き」という人がいます。紅茶もコーヒーもこのような人に何人も出会っています。
サラッと軽く飲みやすい味、飲み慣れた味を好む人はそれなりにいます。それはそれでいいのです。人それぞれの好みですからね。
もちろん、香りや味の要素が多い紅茶を美味しいと感じる人はたくさんいます。
ティークラブの紅茶を飲んで
「こんなに美味しい紅茶を飲んだことがない!」
「今まで飲んでいたものは何だったの!」
「今まで飲んでいた紅茶が飲むなくなった!」
などの声を聞くこともあります。
はじめて飲んでも分かる人は分かります。みんなが飲み慣れた味を好むわけではありません。
好みは人それぞれ、自分が好きな紅茶を飲めばよいのですが、ティークラブでは、「香りや味の要素が多い紅茶が美味しい」と考えています。