スコーンを4パターンの作り方で作ってみました。
こんにちは。紅茶専門店ティークラブの堀内芳昌です。
ティークラブではおすすめのスコーンの作り方を紹介しておりますが、前から見直したいと思っていたんです。作り方だけでなく、材料なども含めて。まとめて行うのではなく、時々、あれこれとやってみます。
今回は、スコーンを次の4パターンの作り方で作ってみました。アレンジではなく、基本の作り方の見直し。材料と配合は同じで作り方の違いで比べてみました。
4つの作り方のうち「1」と「4」は手で作る(フードプロセッサーを使わない)方法。「4」と「1」は同じような作り方で、「4」は「1」ベーシック編のお手軽版のような位置づけです。
「2」「3」はフードプロセッサーを使います。「2」がおすすめの作り方ですが、「3」も悪くないです。サクッと作ってササッと食べるような時にはピッタリ。
また、「1」「2」は生地を冷蔵庫に入れて休ませます。「3」「4」は休ませないで焼きました。4パターンが大きく違うわけではなくて、微妙な違いですが、その微妙な違いを試すことに意味があると考えています。
上記の4つの作り方は、それぞれの投稿で紹介するとして、その前に現在のスコーンのレシピについてお話をしますね。
現スコーンのレシピのポイント
- 家庭用の高性能ではない電子レンジオーブンで焼ける
- クリームティーを楽しむスコーン
現スコーンのレシピをまとめるにあたって考えたのは上記の2つ。
配合や作り方に関しては、火力が弱い家庭用の電子レンジのオーブン機能でうまく焼けるように調整しました。
目指すスコーンは、クリームティー、つまりクロテッドクリームとジャムとミルクティーで食べるスコーンとして美味しいもの。単独食べても美味しいのですが、クリームとジャムがあってこその美味しさを求めてました。
スコーンの材料・4パターン共通
【材料】四人分(やや小ぶりのスコーン8個分)
- 薄力粉(ドルチェ)・・・140g
- 強力粉(はるゆたかブレンド)・・・60g
- ベーキングパウダー(アルミフリー)・・・5g
- きび砂糖・・・18g
- 塩(ゲランド)・・・2g
- バター(無塩発酵)・・・50g
- 全卵・・・40g
- 牛乳・・・40g
材料は、4つの作り方「手で作る方法(ベーシック編)」「フードプロセッサーと手作業の混合(おすすめ)」「フードプロセッサーを主に使う方法(最速の作り方)」「製菓道具を使わない方法」すべて同じです。
→ スコーンミックス粉
液体部分の分量が80~90gが適しています。ガスオーブンや高性能のオーブンを使う場合、しっとりが好きな方は多めにしてみてください。80~120g程度が許容範囲です。
家庭用のオーブンでスコーンを焼くのは難しい
以前カフェで働いていた時に業務用オーブンでスコーンを焼いていました。業務用のオーブンでは簡単に外はサクッ、中はふんわりのスコーンが焼けました。
同じレシピを使った場合には、家庭用オーブンではうまく焼けませんでした。やはり、火力の違いが大きかったですね。特に気になったのが内側の水分の残りかた。しっとりとは違うもそっとしたようなホットビスケットのような食感が嫌でした。
もちろん、電子レンジに付属したオーブン機能では、業務用のオーブンと同じように焼けるわけはありません。そんなことは分かっていたのですが、スコーンは思った以上にうまく焼けませんでした。
対して、しっとり焼きあげるパウンドケーキやチーズケーキやチョコレートケーキなどの「大きく焼く焼き菓子」は、少しの修正で満足できるようになりました。しっとり感を残すケーキは難しくない。パイやクッキーも難しいと感じました。
家庭用の電子レンジオーブンで焼く配合
ティークラブのスコーンのレシピは、一般的なスコーンのレシピよりも水分の割合が少なくなっています。
水分の抜けが悪い家庭用のオーブンでもサクッとフワッとしたスコーンを焼くためです。スコーンの中心付近に水分が残り「望まないしっとり感」「もそっとした食感」をなくすため工夫です。
水分量の少なさ、粉の配合、ベーキングパウダーが少ないなどを合わせて、現在のスコーンのレシピに至っております。
また、サイズはやや小さめです。
家庭用のオーブンで水分の抜けを考えたためです。大きいと中心部に水分の抜けが悪くなるからです。
合わせて、ティータイムに食べるボリューム感を考えてのサイズ感でもあります。スコーン2個で一人分と考えているため、大きなサイズだとボリュームがあり過ぎるからです。
使用しているオーブン
私が使っているオーブンは、家庭用の電子レンジに付属したオーブン機能。20年以上の前に製造された旧型で500wのしょぼいやつw。今時こんなの使っている人いる?というような小型で弱力のレンジです。
強力なオーブンの場合
家庭でもガスオーブンや電気でも最近の石窯オーブンなどのようの火力の強い高性能なオーブンの場合は、紹介するレシピに水分(牛乳)を10~20ccくらい足したほうがよいかもしれません。
高性能のオーブンでティークラブのスコーンのレシピので焼いたことが何度かありますが、さっくりと焼き上ります。はじめてこの焼き上りを体感した時は感動しました。オーブンが違うだけでこんなにも違うかとビックリしたのを覚えています。
ただし、とっても美味しいのですが、水分の抜けがよくて、サクフワというよはサクサクに近い。美味しいのですが、サクふわにするためには、少し水分を増やしたほうがよいのかぁと思いました。
また、焼き時間も少し短く焼き上りました。高性能のオーブンをお使いの方は、水分量を多少増やす、焼き時間を少し短くするを試してみてください。または、サイズを大きく焼いてもよいかもしれませんね。
液体部分の分量が80~90gが適しています。ガスオーブンや高性能のオーブンを使う場合、しっとりが好きな方は多めにしてみてください。80~120g程度が許容範囲です。
焼き時間は15~18分程度で大丈夫だと思います。
イングリッシュスコーン
スコーンは、イングリッシュスコーンとアメリカンスコーンの2タイプに分けることが多いです。イングリッシュスコーンはクロテッドクリームとジャムをのせて食べることが多く、アメリカンスコーンはそのまま食べるのが一般的です。
ティークラブのスコーンのレシピは、クロテッドクリームとジャムをのせてミルクティーと楽しむイングリッシュタイプです。
とはいえ、一口にイングリッシュスコーンといっても、パンに近いものからザクザクした硬い食感のものまでタイプはさまざま。外さっくり、中はしっとりと言葉で表したところで、その実はいろいろなタイプがあります。
ティークラブのスコーンは、外はサクッ、中はフワッ、軽くて口溶けのよいものを目指しています。軽さに驚く人もいるくらいです。
前置きが長くなりましたが、次回以降は、4パターンの作り方を紹介します。興味を持っていただいた方は、ぜひまた見にきてくださいね。