“紅茶の注ぎ方にフォーカスした”ティーポットの正しい扱い方と紅茶の美しい注ぎ方を紹介します。
なお、ティーポットの選び方やお手入れの方法、ティーポットを使った紅茶のいれ方などは省いております。
美しい紅茶の注ぎ方のポイント
- ティーポットは片手で扱う
- 紅茶は高いところから注がない
ティーポットは、片手で扱う
日本では片手の所作は不作法とされ両手で扱うことが礼儀正しい所作、美しい所作とされることが多いですね。多くの場合は場合が間違っていないのですが、紅茶の場合は、片手でティーポットを扱うことになります。
正しいとか間違っているとかではなくて「必然」。実は、所作云々ではないんですね。
なぜかというと、「右手でティーポットを扱った場合、左手には役目がある」からです。
“ティーポットの蓋をおさえる”
違いますよ。それなら、ティーポットを片手で扱うとは言いませんからね。
「右手でティーポットを扱い、左手は茶漉しを使う」です。
左手は茶漉しを持つ役目があるので、必然的にティーポットは右手・片手で持つことになるのです。
「茶漉しはカップにのせるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、そのやり方は本来はNG。やむを得ない場合のみOKなのです。
蓋をおさえるのは急須
日本の所作は…と話しましたが、急須で日本茶をいれる時は、左手で蓋を抑えて注ぎます。それでOKです。
なぜなら、急須の蓋はおさえないと落ちるからです。
ということは…、そうです。ティーポットの蓋は落ちないのです。正しいティーポットは蓋が落ちません。
イマイチなティーポットは蓋が落ちます。その場合は、やむを得ず蓋をおさえることになります。蓋を落としてはいけませんからね。そして、やむを得ず茶漉しをカップにのせることになるのです。
つまりは、美しく紅茶を注ぐためには、美しい(見た目だけでなく機能も美しい)ティーポットが必要になるということですね。
なお、茶漉しを使わない場合もティーポットは片手で持ちましょう。※冒頭の画像はアリがちな感じですが、本来はよろしくないんですね。ダメというほどNGではありませんが、緑茶の注ぎ方なのです。
日本茶の所作・マナーが紅茶にスライド
急須から湯のみに日本茶を注ぐ所作、湯のみで日本茶を飲む所作が“紅茶にスライド”してしまっているのではないでしょうか。
いろいろな国の文化が混在し、何でもアリの国なっている日本では、マナーを知るのは難しいことです。勘違いが起きやすいですね。
また、「美しい所作」くらいのことをマナーとして少々大袈裟に取り上げられることで、誤解が起きやすくなっているように思います。
折角ティークラブのホームページに来たのですから、紅茶には紅茶の所作やマナーがあることを知っていただき、実践して欲しいと思います。
日本茶は急須も湯のみも両手で扱いますが、ティーポットは片手で扱い、ティーカップも片手で扱います。
紅茶は高いところから注がない
「紅茶を注ぐ時には高いところから注ぐとよい」と見たり聞いたりしたことがある人も多いと思います。
紅茶を美味しくするという意味では、ほとんど意味はありません。
酸素を含ませるとか空気に触れるとまろやかになるなどの説もありますが、根拠がないんですよね。そう言っているだけです。私が知る範囲では。
数十センチ上にあげて空気か酸素かに触れるくらいで、わずか数秒触れるくらいで味って変わるのでしょうか?私の官能では変わらないと思っています。ただし、スリランカのキリティーなどは別ですよ。
そして、もう一点。
高いところから注ぐのは、格好いいかもいれませんが、エレガントではないですね。
凄いテクニックなのは認めますよ。紅茶をこぼさないで注ぐのは至難の業ですからね。ティーカップからはみ出したら格好つけているだけですね。意味がない。すごいけど、家庭でやるのは、無駄な能力使っているなぁという感じですね…。
結局のところ
紅茶をこぼさず、そして、美しく注ぐためには、普通に注げばOK。普通に注ぎましょう。
なお、お店の人がパフォーマンスでやるのはいいんですよ。お客様を楽しませたり、すご技を見せたりするは、演出としては大いにアリですね。また右京さんがやるものOKです(笑)。あのかたのスタイルですから…。
家庭で紅茶を飲む時は、おうち時間で紅茶の楽しむ人は、普通に注げばOKです。
まとめ
- ティーポットは片手で扱う
- 右手でティーポットを持ち、左手で茶漉しを持つのが基本スタイル。
茶漉しを使わない場合もティーポットは片手で扱う。
ただし、ティーポットの蓋が落ちる場合は別。左手で蓋をおさてよい。
- 紅茶は高いところから注がない
- ティーポットからティーカップに紅茶を注ぐ時は普通(注ぎやすい自然な状態)で注ぐ。
知識先行にならず、力まず、かしこまらず、普通に自然な動作を行いましょう。