紅茶のいれ方をとっても大雑把に言うと
- 湯を沸かし
- 茶葉に湯を注ぎ
- 蒸らして
- 茶葉を濾して飲む
です。
ティーポットを使う、茶漉しを使う、分量を正しく計るなどは、美味しい紅茶をいれるためには必要です。けれども、紅茶をいれ方をごく簡単にいえば、「茶葉に湯を注ぎ、濾して飲む」です。
テクニックはない
湯の注ぎ方や蒸らし方など、すべてで特別な技やテクニックはいりません。誰でもできますから、安心してください。
ひらたーく言えばカップ麺みたいなものです。
湯を沸かし
湯を普通に注ぎ
時間をおく(3分or5分)
カップ麺と同じようなイメージですよね。「ティーポットを使う」「茶葉を量る」「茶葉を濾して飲む」が違うくらいですね。もしかしたら、湯をすてて、ソースをからめるカップ焼きそばのほうが手間かもしれませんね…。そのくらいのイメージですよ。慣れてしまえば。
難しく考えないでくださいね。
美味しい紅茶のポイント
美味しく紅茶をいれるポイントは
- 茶葉と湯を量る
- 汲み立ての新鮮な水の沸かし立ての湯を使う
- 濃さを整え、注ぐ
です。
茶葉と湯の分量
- ストレートティー
- 茶葉:4~5g
湯:300cc
- ミルクティー
- 茶葉:6~8g
湯:300cc
- アイスティー
- 茶葉:6g
湯:300cc
茶葉とお湯を量は、“そこそこ”正確に量りましょう。分量が大きく違ったら味が変わってしますからね。かといって、零点何グラムまで神経質に量る必要はありませんよ。キッチリ量っても構いませんが、おおよそで大丈夫です。
ストレートティーなら、茶葉は【4~5g】お湯は【300ccくらい】が目安。湯の量が290ccくらいでも310ccくらいでも大きな問題ありません。
茶葉を量る
茶葉はティーメジャーかティースプーン、またはデジタル秤で量りましょう。
ティーメジャーやティースプーンは目分量で量ることになりますから、多少の誤差が出ます。デジタル秤は正確ですが、好みでどちらでも構いません。向き不向きがありますから、お好きな方法でOKです。
ただし、「ティースプーンだから、適当になっちゃいまーす」はよろしくないですね。ティーメジャーで量っても、ティースプーンで量っても正しく量れるようになってくださいね。
迷ったら…。茶葉は多め(紅茶が濃くなる)にしましょう。濃い紅茶は湯やミルクを足すことでカバーすることができるからです。一方、薄くでき上がった紅茶は、カバーすることができません。
ティースプーンで茶葉を量る場合
家庭にある小さいスプーンのサイズはバラバラ。しかも、多くは茶葉を量るティースプーンよりも小さいです。スプーンのサイズが違っては正しい分量は量れませんよね。
「ティースプーン何杯」で茶葉を量る人は、茶葉を量るための正しいサイズのティースプーンを使いましょう。
一般的にカップに添えるような大きさのスプーンの中で、一番大きいものがティースプーンです。実は、茶葉を量るサイズのスプーンは、日本の家庭にないことが多いです。ちなみに我が家にも実家にもありません…。
サイズが違うスプーンでも構いませんが、どのくらいの分量がすくえているのかを把握してから使ってください。面倒だ、手間がかかると思う人は、「茶葉を張る専用の道具ティーメジャー」をおすすめします。
ティーメジャー1杯でストレートティー1回分がすくえる
ティーメジャー1杯=4~5g
ティースプーン1杯=2~3g
ティーメジャー1杯=ティースプーン2杯
ティーメジャーを使うと救う回数が少ないからブレないし楽です。
ティーメジャーで茶葉を量る目安
ダージリン(フルリーフ・ホールリーフの茶葉)
アッサム(ブロークンCTCの茶葉)
ディンブラ(ブロークン小さめの茶葉)
アールグレイ(ブロークン大きめの茶葉)
各4.0gの茶葉が下記の画像です。すくい加減の目安にしてください。※0.1g量れるデジタル秤で【4.0g】計量しました。
アッサムCTCの4.0gと5.0の茶葉が下記の画像です。4.0g~5.0gの間になればOKです。
デジタル秤を使う場合
デジタル秤で量る場合は、ポットに直接茶葉を入れないで、別の容器で量ってから移し替えましょう。
湯を量る
お湯の量は目分量でOKですが、悪い意味でのいい加減にならないように注意してくださいね。
折角、茶葉の分量を正しく量っても、湯量を間違えては(いい加減になっては)意味がありません。茶葉だけでなく湯の量を量ることを忘れないでくださいね。
紅茶に慣れていない人は、外側から湯量を確認できるガラス製のティーポットが便利です。中でも一人分サイズの300cc用を使うと目分量で注いでも湯の分量を間違いにくいです。
中が見えない陶器などのティーポットを使う場合は、どのくらいまで湯を注ぐと300ccになるのかを事前に確認し300ccの目安まで注ぎましょう。
目分量が不安でしたらデジタル秤で量っても構いません。ティーポットを秤にのせて290~300gの湯を注げばOKです。
湯を沸かす
【水】
水道の蛇口から出た汲み立ての水を沸かしましょう。浄水器を使うのはOK。
汲み置きした水やペットボトルの水はイマイチです。
水質は軟水が適します。軟水と硬水では、紅茶の水色・香り・味すべてが違います。
日本の水は多くが軟水なので問題ありませんが、家や職場の水が硬水の場合は、工夫が必要です。浄水器などで対応するかやむを得ずペットボトルの水を使うか、硬水をそのまま使うかを比べてみて判断してください。
【湯】
しっかりと沸騰した湯を使いましょう。
シュンシュンと湯気が出て、ボコボコを沸き上がるまで沸騰した直後が理想です。多少沸かし過ぎても構いませんが、何分も沸かしっぱなしはイマイチです。
95℃とか98℃とか温度に関することは忘れてください。しっかりと沸騰させて、すぐに注げばOK。
コーヒーや緑茶のように湯を冷ますとか何度にするという手間がないんですね。これ、案外楽なんですよ。
湯の注ぎ方
湯は普通に注げばOKです。
高いところから注ぎ入れる。
やかんを上下に動かしリズミカルに注ぐ。
勢いよく注ぐ。
慎重にゆっくり注ぐ。
など、すべてやらくていいです。普通に注いでください。
「普通が分からない」とツッコミを入れる人がいるので、あえていうと「カップ麺に湯を注ぐ」そんなイメージです。
前述の「湯を高いところから注ぎ入れる」などをお店の人がパフォーマンス的にやるのは自由です。問題はありません。ですが、家庭でやる必要はありません。
湯を注ぎ終わったら、すぐにふたをして蒸らしましょう。
蒸らし時間をおく
紅茶の抽出は1回だけです。
蒸らし時間をしっかりとおいて、紅茶の成分旨味を抽出しましょう。
- 蒸らし時間の目安
- フルリーフ・ホールリーフ・大きめの茶葉=4~5分
ブロークン・CTC・小さめの茶葉=3分
- 蒸らし時間の目安
- ダージリン(フルリーフ)=4~5分
キーマン(フルリーフ)=3~4分
アッサム・キャラメル(CTC)=3分
ウバ・ディンブラ・アールグレイ(ブロークン)=3分
蒸らしている間は、ティーポットを揺らしたり、かき混ぜたりしないで、静かに待ちましょう。
蒸らす時間は多少過ぎても構いませんが、短いのはよろしくありません。時間が過ぎるのは濃くなるだけですから、湯やミルクを加えれば美味しくいただけます。時間が短いと茶葉の旨味が出ません。薄い紅茶は濃くすることができません。
茶葉が浮かない。茶葉が動かない。茶葉が沈まない。その場合は、茶葉の品質や鮮度、水質や湯の沸かし方のどれかに問題があると思われます。湯の注ぎ方は関係ありませんよ。
紅茶の注ぎ方に注意
美味しい紅茶は、もう目の前。最後の大切なポイントは「注ぎ方」です。
実はかなり重要なのですが、意外と見落とされているポイントなんですよね。
ドラマのようにティーポットを高くして注ぐではありませんよ。念のため…。
ティーポットの中の紅茶の濃さが上下で違う
蒸らし終わったティーポットの中は、紅茶の濃さが均一ではありません。紅茶の濃い部分が底のほうにたまり、下部は濃く、上部は薄くなっています。
そのまま注ぐと、上部の薄い紅茶が注がれてしまいます。そして、ティーポットの中には、濃い部分が残ります。時間が経つとさらに濃く、渋くなります。実は、一杯目も二杯目もベストの紅茶が飲めていないんですね。
蒸らしまではうまくいっていたのに、注ぎ方だけで残念なことになるのです。実にもったいない。
紅茶の濃さを整えて注ぐ
ティーポットの中をスプーンで軽く2回くらい混ぜてください。
紅茶の濃さを整えることが目的です。
上下の濃さを整えたいので、横にクルクル混ぜるのではなく、上下に混ぜるイメージで混ぜてください。
混ぜて味を濃くする、茶葉から味を出すのではありません。あくまでも「抽出した紅茶液の濃さを整える」ことが目的です。強く混ぜると渋みの原因となります。軽く混ぜましょう。
茶漉しが付いているティーポットの蓋を戻して、紅茶を注ぎましょう。
くどいようですが、普通に注げばいいですからね。空気が混ざってまろやかに…などは考えなくても、上質な紅茶はまろやかです。
ティーポットに残った紅茶が濃くなることが気になるかたは、別のティーポットを用意して、蒸らし終わったら茶葉を濾しながら移し替えましょう。
ティーポットに茶葉を残す、茶葉を濾して移し替えるは、お好みでどちらにされても構いません。
ストレートティーのでき上がり
ストレートティーのでき上がりです。
文字で説明したので、少し難くし感じるかもしれません。面倒だと思うことがあるかもしれません。ちょっとクドめに説明しましたから尚更でしょう。
まずはやってみてください。思ったよりも簡単だと感じてもらえるはずです。難しいことはなにもしていないからです。