紅茶の種類その2茶葉の形状や大きさの違いによる区分け【初心者向き】

紅茶の種類その2茶葉の形状や大きさの違いによる区分け

紅茶の種類その1では、紅茶の種類を「ナチュラル:人工的に味や香りをつけていない茶葉=茶葉由来の自然な香りや味を楽しむ紅茶」と「フレーバー:人工的に香りを着けた茶葉」の2つに分けて説明しました。その関連として紅茶の銘柄を紹介しました。

紅茶の種類その2として「茶葉の形状や大きさの違い」による区分けとその特徴を紹介します。

フルリーフ(ホールリーフ)・ブロークン

収穫した葉っぱを紅茶に加工する際に「茶葉をカットしない:フルリーフ(ホールリーフ)」と「茶葉をカットして紅茶にする:ブロークン」の2つに分けることができます。

フルリーフ ブロークン
茶葉をカットしないで紅茶にする 茶葉をカットして紅茶にする
香り:華やか 香り:力強い
味わい:繊細 味わい:力強い
ストレートティー:◎
ミルクティー:〇
アイスティー:〇
ストレートティー:◎~〇
ミルクティー:◎
アイスティー:〇

フルリーフ(ホールリーフ)

紅茶に加工する際に茶葉をカットしないものをフルリーフ(ホールリーフ)といいます。

フルリーフは、インドや中国の紅茶に多く、スリランカやアフリカの紅茶には少ないです。

フルリーフは、香りが華やかで、味わいは繊細なものが多くストレートティー向きです。「香り>>コク」が好みの人に向いています。

フルリーフの茶葉

ブロークン

紅茶に加工する際に茶葉を細かくカットしたものをブロークンといいます。

ブロークンは、スリランカやアフリカの紅茶に多く、インドの紅茶はフルリーフもブロークンもあります。

ブロークンは、香りや味わいが力強いものが多くストレートでもミルクティーでも美味しくいただけます。「コク≧≧香り」が好みの人に向いています。

ブロークンの茶葉

フルリーフが上質、ブロークンは低質ではありません

POINT
「茶葉をカットしない:フルリーフは質が良く、茶葉をカットしたブロークンは劣る」印象があるかもしれませんが、フルリーフ・ブロークンと茶葉の優劣は関係ありません。

茶葉の優劣は、収穫した茶葉の品質の差が最も大きな影響を及ぼします。

アッサムフルリーフ

アッサムのフルリーフの茶葉

アッサムBOP(CTC)

アッサムのブロークン(CTC)の茶葉

上記の茶葉は、左(上)がフルリーフ、右(下)がブロークン(CTC)、両方とも最上級のアッサムの茶葉です。
フルリーフは香りがフルーティーで華やか、味わいはコクはあるけどまろやか。ブロークンは濃厚な香りと味わいでフルリーフよりふくよかでコク深いです。どちらにも良さがあり甲乙はつけられません。

大きな葉が上質、小さな葉は低質ではありません

フルリーフの中には大きめの葉もあれば、小さめの葉もあります。フルリーフ同士を比べた時に「大き目の葉のほうが質が良く、小さい葉は劣る」ことはありません。

注意
フルリーフの場合、小さめで細く撚っている茶葉のほうが上質なことが多いです。大きい茶葉が質が良いと勘違いしてしまう人がいるので注意しましょう。

ブロークンには、茶葉を大きめにカットした茶葉、小さくカットした茶葉がありますが、どちらが上質ということはありません。なお、大きめにカットしたブロークンはフルリーフのような味のニュアンス加わり、フルリーフとブロークンの中間的な味わいになるものが多いです。

外見だけで判断しないで飲んで好みを見つけましょう

フルリーフとブロークンでは、紅茶の味わいが変わります。また、茶葉の大きさでも紅茶の味わいが変わります。茶葉の形状や茶葉の大きさである程度は紅茶の味の傾向が分かりますから、紅茶選びの参考程度に考えるのは良いでしょう。けれども、茶葉の形状や茶葉の大きさと紅茶の品質の関係性は弱いので、外観だけで紅茶の良し悪しを判断することは難しいです。

そして、紅茶は嗜好品ですから、飲んだ人の好みによります。先入観は持たずに飲んでみて自分好みの紅茶を見つけることをおすすめします。

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