コシヒカリとダージリンティー「ブレンドと単一産地のはなし」

コシヒカリとダージリンティー「ブレンドと単一産地のはなし」

新米の季節になってきましたね。炊きたての白いご飯を食べると、なんだかうれしい気持ちになります。

私自身は「新米信仰」というほどではありませんが、やっぱりお米・ご飯は美味しいなぁと思います。「地球に生まれてよかったぁ!」ではありませんが、「日本人でよかったなぁ」と感じる瞬間のひとつです。

お米売り場を眺めると、コシヒカリ、あきたこまち、ゆめぴりか……たくさんの名前が並んでいますよね。

さらに産地を細かくたどれば、新潟県魚沼産コシヒカリや北海道沼田町産ゆめぴりかなど、同じ銘柄でも土地によって違いがあります。

一方で、いくつかの品種を合わせた「ブレンド米」もあります。

ブレンド米は、味や価格のバランスを調整し、毎日の食卓に取り入れやすくしたもの。いわば“コスパのよいお米”とも言えるでしょう。

もちろん、どちらが良い悪いという話ではありませんよ。好みやシーンによって選べばいいのだと思います。

紅茶の世界も、よく似ています。

ダージリン(インド・ダージリン産)、アッサム(インド・アッサム産)、ウバ(スリランカ・ウバ産)など、産地名がそのまま銘柄になっている紅茶がある一方、いくつかの茶葉を混ぜ合わせた「ブレンドティー」もあります。スーパーなどでよく見かけるのはブレンドティーが多いですね。

単純に言えば、ダージリンやウバなど産地名のついた紅茶は、少し値は張りますが香りや味わいが豊か。ブレンドティーは飲みやすく、香りも味も価格も控えめ。気軽に飲むにはよいのかもしれません。

私は、香りが立ち、味わいが重なり合う紅茶が好きです。

お湯を注いだ瞬間にふわっと立ちのぼる香りや、口の中で変化する味わいが、日常の中でふと力をくれたり、心をゆるめてくれるから。

美味しいご飯を食べると元気になるのと同じように、美味しい紅茶も元気にさせてくれます。

だから、私が選び扱っているのは産地をブレンドしない紅茶。
「美味しい」と思えることを何より大切にしているからです。

香りの良い紅茶が飲みたいとき、味の深い紅茶に包まれたいときは、ぜひ産地そのままの紅茶を試してみてください。湯気の向こうで、ほっと息がゆるむ時間がきっと訪れるでしょう。

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