ミルクティーのミルク、つまり紅茶に入れる牛乳を「温めるか?」or「温めないか?」は、よくある質問です。多くの人が悩むポイントのようですね。
教科書通りなら「温めない」ですが…
当店でおすすめしている美味しいミルクティーの黄金比のミルクティーの場合は、ほんのり温めるがおすすめです。
なぜなら
紅茶が冷めるからです。そして、長年試した結果、ほとんどの人が温めたミルクのほうが美味しいと答えたからです。
当店がおすすめる美味しい紅茶の黄金比は、『茶葉2倍紅茶=2対ミルク=1』。紅茶=100ccに対して、ミルクが50cc程度です。紅茶の半量くらい冷たい牛乳を加えたら紅茶が冷めます。「熱々じゃなくて丁度良い」という温度ではなく、明らかにぬるいです。
この温度のミルクティーを出して「美味しい!」と喜んだ人は過去に一人もいません。猫舌の人ですら、最初からぬるい紅茶は喜びません。
対して、ほんのり温めた牛乳を加えたミルクティーを飲み比べてもらうと、全員がこっちのほうが美味しいと答えています。
ストレートティーの濃さの紅茶の場合
ストレートティーで美味しい濃さの紅茶にミルクを入れる場合は、「紅茶=5対ミルク=1」くらいが適正比率でしょう。
この場合は、温めない牛乳でOKです。
牛乳の量が少ないので、冷たいミルクを加えても、適度に温度が下がる程度でぬるくはなりません。
多くの人が言う「紅茶に入れるミルクは温めない」というのは、このケースが多いのではないでしょうか。
ただし、このタイプのミルクティーは、水っぽくて飲み応えがないです。コクがある飲み応えのあるミルクティーには濃い紅茶にたっぷりミルクをおすすめします。
ミルクの温度
ミルクの温度は、室温~人肌・風呂の湯くらい。20数度~40℃前後です。
沸かすのではありません。70℃以上に沸かすと牛乳の嫌な匂いがでます。「牛乳を温めると臭みが出る」というのは、温め過ぎなのです。
電子レンジなら、20~30秒くらい温め様子をみてください。温まっていなければ時間を延ばす。一度時間の目安が見つかれば、その後はその時間温めれば大丈夫です。鍋で温めるなら、ほんのり湯気が出る程度まで温めてください。
多少ぬるいのは問題ありません。冷蔵庫から出したキンキンに冷たい牛乳が室温以上に温まればOKです。
どのような方法で温めるにしても「温め過ぎは厳禁」です。注意しましょう。
- 【常温の牛乳?】
- よく「常温の牛乳を加える」といいますが、常温の牛乳って難しいのが現実です。
牛乳を室内に置いておくのは衛生的に不安があります。
温めたミルクピッチャー注ぐ→→常温まで温まりません。
冷蔵庫でキンキンに冷えた牛乳を室温程度にするには、軽く温めるのが簡単です。
室温~人肌程度まで、ミルクティーを飲む時に温めたほうが簡単ではないでしょうか。
何年も、多くの人が試した結果です
ほとんどの紅茶の本には、「ミルクティーのミルクは温めない。」と書いてあります。ネット上の情報を見ても、ほぼその通り。中には「温めてはいけない!」とまで断言している人もいます。
おそらく、ストレートティーの濃さの紅茶にミルクを入れる前提の話ではないかと思います。また、英国での常識をそのまま日本に流用していたり、単に他人の受け売りで話している人が多いのではないかと思っています。
もちろん間違いではありません。良いと思う方は、そのようにしていただいて構いません。
20年以上紅茶教室で、10年以上専門学校の授業で、両方を試飲した結果、ほぼ全員が温めたミルクを加えたほうが美味しいと答えています。
温度感ではなく、温めた牛乳を加えたほうが、味がミルキーだと答える人が多いです。紅茶とミルク両方の良さを感じると答えた人もいます。
英国と日本では、紅茶の質もミルクの質も違う。英国人と日本人では味覚が違う。日本の紅茶好きの感覚…。などを考え合わせ、さらに大きいのが、たくさんの紅茶好きの声です。
私の考えが絶対的な正解ではありませんが、ティークラブの紅茶を飲む方には、「ミルクティーのミルクは、ほんのりと温める」「茶葉2倍紅茶=2対ミルク=1:濃い紅茶にたっぷりミルク」をおすすめします。